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| ●内縁関係の相続について |
内縁関係の相続権については、はたして内縁配偶者にも相続権があるのか?という点にありますので、まずはこの点を明らかにします。
すなわち、内縁関係については、法律上は何らの規定もないところですが、判例及び実務では内縁関係(事実婚)についても、なるべく法律婚と同程度の保護を与えようという取り扱いをしています(判例 最判昭和33.4.11参考)。
しかしながら、内縁関係の相続権については、判例はこれを否定します。相続人については戸籍関係から画一的に処理される必要があるというのが大きな理由です。
従って、内縁関係にあった者が死亡した場合、他方の者は相続による財産の承継はできないことになります。また、寄与分という制度もありますが、寄与分はそもそも相続人であることを前提にした制度ですので、相続人ではない内縁配偶者はこの制度を利用できません。
このことを受けて、実務上は、内縁関係の場合には、遺言や生前贈与により財産を分配するという手法がとられています。
前記の様に、現行では内縁関係に広く法的な保護を与えつつも、相続権については明確に否定していますが、ここでは参考のために、相続権以外の内縁関係の法律関係を概観します。
@財産分与
夫婦であれば、離婚の際には財産分与が認められます。一方、内縁関係についても離別の場合にはこの財産分与が認められることになります(判例 大阪高裁決定昭和40.7.6等)。
しかしながら、財産分与が認められるのは、生きて分かれた場合に限られています。内縁関係でも死別の場合には財産分与は認められないと判例は決定しています(最決平12.3.10)。
A特別縁故者
民法は相続人が不存在の場合には、相続人ではない者(内縁の妻や看護などに努めた者)に対して相続財産を分与することを認めます(民法958条の3)。ここで、相続人の不存在については、@戸籍上、相続人が見つからない場合の他にA相続人全員が相続放棄をした場合も含まれることも覚えておくべきポイントです。
なお、特別縁故の場合の相続税ですが、法定相続人ではないので、基礎控除の5000万円のみが使えます。それ以外の法定相続人1名につき1000万とか配偶者控除は認められません。
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